地中火山の活動で形成。松川玄武岩渓谷。

八幡平市にある松川渓谷は、市内屈指の本流である松川のはるか上流部になります。松川上流部にかかる絶景スポット「もりのおおはし」は、夏の風景ももちろんですが紅葉の一級スポットになっており、県内外のツアーのお客様を乗せて走る観光バスが停車することも多い有名な場所になっています。

神秘の絶景に出会えることができればラッキー

もりのおおはしから車で約1分程度上に登って行くとすぐに「松川玄武岩・渓谷」という看板が左側に見えてくると思います。その看板の所に車を停車して坂を下って行くと、目の前には綺麗な渓流の流れとともに幾重にも折り重なるように縦に伸びた玄武岩の岩盤帯を見ることができます。

今からはるか昔に、地中の中で火山活動が起こり、その火山活動によって地中の中に玄武岩が形成されました。その地中に形成された玄武岩が悠久の時をかけて雨風や渓流の流れによって地面が削られ、徐々にその姿を現して現在の風景を作り上げました。まさに自然が作りだした最高の造形美だと思います。

この場所周辺は特に紅葉時期に観光のお客様が増える場所ですが実は、夏の日差しが強い日に、日差しの向き、日差しの強さなど、様々な自然条件が重なることで神秘的な水の色に出会うことができます。しかしそれは、いつでも夏であれば出会えるというものではなく、あくまでも様々な条件が重なった時に出会えるとても貴重な風景です。

温泉成分が混入している冷水

この場所からもっと上流部へと車を走らせるとすぐに湯の又公園という場所が左側に見えてきます。さらにそこからもっともっと上へ上がると今度は右側に、蒸気染色を行なっているペンション「アルペンローゼ」があります。このアルペンローゼでは食事やコーヒーなどを楽しむこともできます。

さらにさらにそのすぐ上部左側には、湯治客で賑わう「松川温泉郷(楓風荘・松川荘・峡雲荘)」と、商用ベースで日本国内初となる地熱発電所「松川地熱発電所」があります。この場所では硫黄の香りのする温泉らしい温泉である単純硫黄泉の源泉がコンコンと湧き出ており、麓の温泉宿やホテルのお風呂にもパイプラインで供給されています。その温泉成分が混入した独特の水の色合いの渓流は美しい風景を作り上げています。

四季によって変わるFour seasons view

春を迎える頃、松川渓谷は淡い色合いに包まれます。水はやや乳白色のような色合いとなり、明るい緑の葉や草が周囲を彩ります。夏の強い日差しに照らし出されると、エメラルドグリーンともコバルトブルーとも言えない美しい水が流れ、濃い緑色の葉とのコントラストが絶景を作り出します。秋になると木々の葉は黄色や赤に鮮やかに染まり、ダークブルーの水の色が木々の葉をより際立たせます。冬は白銀の世界に変わり、澄んだ空気が星空を鮮明に映し出します。

このように、特に四季による景色の変化を楽しめる貴重な場所になっています。もし可能であれば、それぞれのシーズンで、できるだけ同じ画角で同じ場所から写真を撮影し、それぞれを比べて見るときっと面白いのでないでしょうか。


⚫︎今回の撮影地

①もりのおおはし

②松川玄武岩・渓谷

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