神秘の光景。岩手県屈指の観光名所「龍泉洞」

岩手県内屈指の観光名所として知られる神秘の絶景「龍泉洞(りゅうせんどう)」は、岩手県沿岸北東部に位置している下閉伊郡岩泉町にあります。夏でも冷んやりとした洞窟内の空気と水が流れる音が織り重なり、抜群の透明度の水質が神秘の絶景を作り出しています。

水が湧き出る泉を意味する湧口(わっくつ)

元々昔、地元の方々には水が湧き出るという意味を持つ湧口(わっくつ)と呼ばれていました。この湧き出る水は地元の皆さんにとって自然の大きな恩恵として様々なことに役立てられてきましたが1937年に当時の文部省の脇水氏が水質調査に訪れた際に、水の神を意味する「龍神」と水が湧き出る祠を意味する「泉洞」を掛け合わせて龍泉洞と命名されました。

まるで本当に龍神が棲んでいるかのような錯覚に陥ってしまうほど、奥深くまで続く洞窟。しかもこれは公開されている第三地底湖以外にもまだ最新部があるとされています。現在でも龍泉洞の美しい水を「ドラゴンブルー」と呼ぶ方もおります。

第四地底湖(非公開)は透明度約120mを誇る世界屈指の水質

現在公開されているのは第三地底湖と呼ばれる部分までで、その第三地底湖で透明度約98mの水深と言われています。しかし、まだ公開されていない第四地底湖はさらに最深部が深く、120mと言われています。

透明度120mと言われるとなんともすごい数字であり、簡単には想像できない世界ですがそれだけすごい水質であるということがわかると思います。上から龍泉洞の水を眺めているとまるで、引き込まれそうになる神秘的な光景が目の前に広がり、その映像をおさめようとカメラで撮影を試みた際に、被写体が水であることとその深さから、AUTO設定ではフォーカスがなかなか合いません。できればマニュアルフォーカスなどを利用して撮影してみると良いかもしれません。

カルシウムが豊富なまろやかな軟水

龍泉洞のミネラルウォーターは日本のミネラルウォーターの中でもとても珍しい水と言われています。軟水と呼ばれるミネラルウォーターのほとんどは硬度の低い軟水と言われていますがこの龍泉洞の水は石灰岩を通して湧き出ていることから硬度が高く(97mg/l)、特にカルシウムが豊富なミネラルウォーターになっています。その他にもナトリウムやマグネシウムなどのミネラルもバランスよく含まれており、コーヒーやお茶を淹れる飲料用としてだけでなく、味噌汁や汁物、ご飯を炊飯して頂く水としてもとても優れた水として知られています。

現在ではこの龍泉洞の水を利用した化粧水やジェル、クリームなどの販売もされており、岩泉町だけでなく大手ショッピングモールなどでも購入することができるほど有名になっています。

秋の紅葉シーズンには綺麗な紅葉スポットに

岩泉町は沿岸部とはいっても、周囲が山々に囲まれている場所にあります。その為秋のシーズンになると周囲の木々が鮮やかな紅葉に染まり、紅葉の一級スポットに変わります。龍泉洞の周辺には川も流れており、その水辺の石などに紅葉に染まった落ち葉が乗っている風景もまた、ひとつの絶景を作り出しているのではないかと思えてしまいます。さらに敷地内には獅子脅しと呼ばれる日本庭園独特の竹の内つける音が響き渡っており、その部分も落ち葉が浮いていると風情のある風景を楽しむことができます。ぜひこの岩手県屈指の観光地へ皆さんも足を運んでみて下さい。


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